金沢大学能登里山里海SDGsマイスタープログラム

Program

金沢大学能登里山里海SDGsマイスタープログラム

里山里海マイスター6期生(2018年度)

鹿野 桃香さん

 鹿野さんは、奥能登国際芸術祭のサポーター活動の受け入れ窓口である一般社団法人サポートスズのプロジェクトリーダーとして活躍しているマイスター修了生です。
 大学生のとき経営学のゼミに入り、セールスやマーケティングに関する思考が鍛えられたという鹿野さん。しかし在学中に瀬戸内の島々に展開されるアート作品に触れたりする中で、クリエイティブなものに触れるときにこそエネルギーを享受することができると感じていた鹿野さんは、価値やものの捉え方を自分自身で受け取ったり、感じたりすることが許されているアートに関わる生き方を模索するようになります。そして珠洲市の地域おこし協力隊の紹介を受け、2017 年に珠洲に移住しました。マイスタープログラムを受講したのは 2018 年です。

−マイスタープログラムを受講してみていかがでしたか。

 「当時興味のあった珠洲の秋祭りで行われる「ヨバレ」文化について調べました。珠洲に来て 2 年目は何もかもが新鮮で、その中でも赤い御膳でご馳走を振る舞われる文化であるヨバレはとくに奥能登珠洲の豊かさを感じました。社会人をしながらも、勉強を隔週 2 回行うのは、少し負担もありましたが、人脈も広がって最終的にはとてもよかったなと思いました。」
 珠洲市の地域おこし協力隊一期生として奥能登国際芸術祭に関わる業務を担当し任期を全うした後、一般社団法人サポートスズで引き続き芸術祭の業務に携わっています。もともと、ものづくりやチームで何かを実践することが好きだった鹿野さんのコミュニケーションスキルは現在の業務でも存分に発揮されています。芸術祭の意義を「地元の人に伝えなおしていく作業をしていきたい」と鹿野さんは言います。今回のインタビューから、サポーター活動の周知とマネージメントを通して、地域とアーティストをつなぎたいという思いを感じることができました。

−芸術祭の開催にあたって一言お願いします。

「奥能登国際芸術祭 2023 は今回で 3 回目を迎えます。第 1 回目からもう 7 年が経ちました。1 回目は市民の方にいかに芸術祭を理解してもらうか、外の方にどれだけ協力してもらえるかを念頭に進めてきた結果、多くの方にご来場いただきました。それからコロナ、地震があり、芸術祭会期に不安なことがありますが、こんな時こそアートが地域を元気にするきっかけになれれば嬉しいなと思います。ぜひマイスター修了生のみなさん、これをみていただいているみなさん、サポーター活動で芸術祭に関わってみませんか?」

「さいはての朗読劇」で地元の堂前さんにお話を伺う大崎清夏さんのアテンドをする鹿野さん(右端)